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お悩み別ニキビのケア方法

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脂性肌のニキビケア

脂性肌の方には、ニキビに悩んでいる方が多いと言われています。こちらでは、皮脂が浮きやすいオイリーな肌質の方にぴったりなニキビケアの本質を紹介!肌質改善とニキビ予防を同時に可能にする一石二鳥のケア方法をお届けします。

脂性肌の人はどんなニキビケアが有効?

こちらでは日頃から皮脂が浮いたり、肌がべとついたりする脂性肌の方に向けて、ニキビケアについてのアドバイスをさせて頂きたいと思います。一般に“ニキビの元凶は皮脂”と考えられていますが、本当にそうなのでしょうか?ニキビに関する正確な知識を背景とした正しいケア法を知りたい方は、まずこちらをご覧ください。

脂性肌ってどんな状態のこと?

一般に脂性肌、オイリー肌と呼ばれる肌質がどんな状態なのか…ということです。もちろん言葉自体は“皮脂が過剰に分泌された肌”を指すのですが、なぜ皮脂が過剰分泌されるのかという原因、メカニズムに焦点を当てないと根本的なケアは出来ません。そもそも皮脂というのは肌荒れの原因ではなく、肌表面を守るための保護膜。その保護膜が過剰に分泌されるというのは、肌が過剰な保護を必要としているということに他なりません。要するに、角質層にある肌本来のバリア機能が弱まっているため、その機能低下を補おうと表面の保護膜を過剰に張っているわけです。

肌バリアが機能低下する原因は乾燥!

肌のバリア機能を司っているのは、角質層で角質細胞の隙間を埋めているセラミドやNMF(天然保湿因子)といった細胞間脂質。これらの物質は水分と油脂を層状に構成したラメラ構造を作り上げ、外部刺激から皮膚を守っています。このうち油脂は常に皮膚から産生されているので問題ありませんが、水分は不足する場合があるのです。こうして水分が不足して角質層が乾燥すると、バリア機能が破綻してしまいます。実は角質層の乾燥こそがバリア機能低下、皮脂による脂性肌の根本原因。むしろ、脂性肌の方こそ、積極的に保湿ケアをするべきといえるでしょう。

さらに、もう1つの原因は男性ホルモン!?

皮脂の過剰分泌にはもう1つ、重大な原因があります。それはホルモンバランスの乱れによる男性ホルモンの過剰分泌。I型5αリダクターゼという酵素が男性ホルモンに作用すると活性型男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)が生成されます。そして、このホルモンが毛乳頭のレセプターを刺激すると、皮脂分泌が過剰になってしまうのです。実際、ニキビに悩んでいる方のほとんどが男性ホルモン過多になっていることが分かっています。ニキビの根本治療として、ホルモン治療は非常に効果的といえるでしょう。

一番気をつけるべきなのは洗顔法!

皮脂によるテカリ、不快感を気にするあまり、スクラブ入りの洗顔料などでゴシゴシと強く洗ってしまう方が多いようですが、これは絶対に厳禁。摩擦による物理的な刺激は外部刺激の代表例ですから、皮膚は表面を守ろうとしてなおさら皮脂を分泌しようとします。むしろ一定量の皮脂は保護膜として有効ですから、無理に落とそうとせず、泡だけで優しく洗うようにしてください。その上で、皮脂が酸化して炎症を引き起こすのを防ぐ抗酸化成分のビタミンCやビタミンE、脂肪分を正常に代謝するのを助けるビタミンB群などを摂取するように心がけてください。

脂性肌のニキビケア法〜まとめ

大人の脂性肌は、角質層の乾燥、男性ホルモン過多によって引き起こされます。皮脂そのものに毒性はありませんが、酸化された皮脂は炎症の原因になりますので、皮脂量のコントロールは非常に重要。そのためには角質層に水分を補給する保湿ケア、男性ホルモンを抑制するホルモン治療などが効果的です。ただし、一定量の皮脂は肌表面の保護膜として必要なので、ゴシゴシと無理矢理に皮脂をこそげ落とす乱暴な洗顔はNG。かえって現状を悪化させる要因になります。

この記事を書いた人
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相澤皮フ科クリニック 院長

相澤 浩/ あいざわ ひろし

新しい「大人ニキビ」というフィールドに、追求心と探究心からのめり込んでいきました。初めての試みに、最初は試行錯誤の連続。それでも、こうして大人ニキビ治療を続け患者様から信頼されているのは、ホルモン研究を続けてきた産婦人科専門医としての経験と実績があるからこそです。産婦人科と皮膚科の両方の知識がなければ、成しえなかった結果です。

ストレス社会の現代では、「大人ニキビ」で悩む人がさらに増えていくことが予想されます。これまでに診察をしてきた初診患者は7万人以上。この貴重なデータをもとに、一人でも多くのニキビに悩む方々のために研究を重ねていきます。

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