ニキビの新しい論文による発表
Rostami, MS, Biomed Res Int, 2014 474108, doi:10
Rostamiの論文では、ニキビ患者はニキビのないコントロール群に比べ、血中の平均亜鉛レベルは低いが、有意差はなかったとされております。ですが、血中亜鉛レベルとニキビの重症度には相関関係があると認めております。よって、血中亜鉛レベルの低下は、ニキビの発症と関係があるかもしれません。この論文あたりが、亜鉛を含有するサプリの摂取や、亜鉛(酸化亜鉛)を含有する化粧品の使用によるニキビの改善の根拠になっていると考えられます。
尋常性ざ瘡を有する患者における血清亜鉛レベルのざ瘡病変の重症度
およびタイプの間の相関。
Rostami Mogaddam M1、 Safavi Ardabili N2、 Maleki N3、 Soflaee M1
著者情報
- アルビダール医科大学、イマームホメイニ病院、皮膚科部門、イラン。
- イスラムアザド大学、助産部門、イラン。
- アルビダール医科大学、イマームホメイニ病院、内科部門、イラン。
要旨
尋常性ざ瘡は、青年および若年成人に影響を与える最も一般的な皮膚疾患である。
いくつかの研究では、血清中の亜鉛濃度と尋常性ざ瘡の間の関連を報告している。
我々は、尋常性ざ瘡を有する患者における血清亜鉛のレベルを評価し、健康な対照と比較することを目的とした。
100人の尋常性ざ瘡の患者と100人の健常対照が私たちの診療所に呼ばれました。
ニキビの重症度は、グローバルアクネグレーディングシステム(GAGS)に従って分類した。
原子吸光光度法は、血清亜鉛のレベルを測定するために使用した。
ニキビ患者と対照の亜鉛の血清レベルの平均は、それぞれ81.31±17.63μg/dlおよび82.63±17.49μg/ dlであった。
平均血清亜鉛レベルがニキビ群で低かったが、統計的に有意ではなかった。
ニキビ病変の重症度とタイプの血清亜鉛レベルの間の相関関係があった。
我々の研究の結果は、亜鉛のレベルは、尋常性ざ瘡を有する患者におけるざ瘡病変の重症度およびタイプに関連し得ることを示唆している。
ざ瘡患者の血清亜鉛レベルの相対的な減少は、尋常性ざ瘡の病因における亜鉛の役割を示唆している。
ニキビの原因まとめ
ニキビが発生し、悪化していく要因には大きく分けて8種類が存在します。それぞれがどのようなメカニズムでニキビの悪化に関わるのかを理解し、負のスパイラルを止めることがニキビ治療の第一歩。ただ、もっともニキビ生成を強く促す元凶は男性ホルモン、乾燥による肌バリア破綻の2つなので、すぐに治療を開始したい場合は、ホルモンバランスケアと保湿ケアから入るのがおすすめです。

相澤皮フ科クリニック 院長
相澤 浩/ あいざわ ひろし
新しい「大人ニキビ」というフィールドに、追求心と探究心からのめり込んでいきました。初めての試みに、最初は試行錯誤の連続。それでも、こうして大人ニキビ治療を続け患者様から信頼されているのは、ホルモン研究を続けてきた産婦人科専門医としての経験と実績があるからこそです。産婦人科と皮膚科の両方の知識がなければ、成しえなかった結果です。
ストレス社会の現代では、「大人ニキビ」で悩む人がさらに増えていくことが予想されます。これまでに診察をしてきた初診患者は7万人以上。この貴重なデータをもとに、一人でも多くのニキビに悩む方々のために研究を重ねていきます。